米国のバイデン大統領のThreadsアカウントが、ThreadsやMastodon、MissKeyといった分散型SNSが相互連携する「フェディバース(The fediverse)」と呼ばれるネットワークに参加しました。
バイデン大統領によるフェディバースへの初投稿は、Threadsの画面右上に太陽のまわりを惑星が周回しているかのようなアイコンが表示されたことで判明しました。
フェディバースとは、相互に通信可能なソーシャル・ネットワークを運営する相互接続されたサーバーを指す言葉。ThreadsやMastodonは、ActivityPubと呼ばれる分散型SNSのオープン標準プロトコルにより、相互に連携できます。
ActivityPubを採用するプラットフォームはTwitterライクなサービスだけでなく、ビデオ共有サービスのPeerTube、Instagram風サービスのPixelfed、ディスカッション フォーラム ソフトウェア会社Lemmy、ブログ風サービスのWriteFreelyなどがあります。
ThreadsのSNS連携はまだベータ版としての提供であり、Threadsユーザー投稿を見た他のSNSユーザーからのいいねの数や、リプライをThreads側から確認することなどは、まだできません(将来的には可能になる見込み)。
とはいえ、まだまだ制限はあるものの、米大統領の「@POTUS」アカウントが採用したことで、その投稿はこれまでより広く人々に伝わることになり、分散型ソーシャルネットワークの普及における大きな一歩と言えるかもしれません。
Metaからの支援やフェディバース上のユーザーの数を考えると、サービスを相互接続するこの技術が将来のSNSにおいて重要な役割を担うことは間違いなさそうです。
ちなみに、イーロン・マスク氏が買収する前にTwitterからスピンオフし、ThreadsやMastodonなどとともに分散型SNSの代表格とされるBlueskyには、まだ@POTUSアカウントは登録されていません。Blueskyは分散ネットワーク用のプロトコルとして、独自のATプロトコルを開発しています。