Threads、待望の時系列検索に対応も即取り下げ。Metaは「社内プロトタイプを誤って公開」と説明

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Kiyoshi Tane

Kiyoshi Tane

フリーライター

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著書に『宇宙世紀の政治経済学』(宝島社)、『ガンダムと日本人』(文春新書)、『教養としてのゲーム史』(ちくま新書)、『PS3はなぜ失敗したのか』(晋遊舎)、共著に『超クソゲー2』『超アーケード』『超ファミコン』『PCエンジン大全』(以上、太田出版)、『ゲーム制作 現場の新戦略 企画と運営のノウハウ』(MdN)など。

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Metaは「Threads」において、キーワードによる検索結果を時系列で表示することは「重大な安全上の抜け穴を産み出す」ため、導入予定がないとの公式見解を表明しています。


しかし、一部のiOS版ユーザーが最新アップデートにて、検索結果を時系列で表示できるオプションが追加されたと報告。これを受けてMetaは、社内限定のプロトタイプに過ぎず、誤ってロールアウトしてしまったと米TechCrunchに声明を出しています

ちなみに今回追加されていた機能は、キーワード検索した際にシステム側がお勧めするままか、それとも最近の投稿を優先して(時系列に沿って)表示するか選べるオプションが利用できた、というものです。

また時系列に沿った並び替えオプションは、タグ機能でまとめられた投稿にも使えました。


具体的には、キーワードを検索したり、タグ内の投稿を確認したりすると、画面上部に3点ボタンが出現。これをタップすると「Top(Selected)」と「Latest」のオプションが表示されます。

ここで選択したオプションは記憶されており、再び選び直す必要はなし。一度「Latest」を選べば、常に時系列に沿って表示されるというものでした。

前述の通りこれらの機能は誤って公開されたものであり、Metaは「本日(1月9日)未明、社内のプロトタイプが誤って少数の人々に公開されてしまいました。これは現時点では、社外でテストしているものではありません」とコメント。少なくとも当面は、時系列に沿ったソート機能を公開するつもりはないことを示唆しています。

昨年末、MetaのInstagram責任者アダム・モセリ氏は「特定の単語を含む、あらゆる投稿の包括的なリストを時系列順に作成すると、必然的にスパマーやその他の悪意ある者が、単に関連する単語やタグを追加するだけでビューを攻撃するコンテンツを挿入できるようになる」と、その意図を説明していました。ただし「リアルタイムで発生するイベントに対しては、それを機能させる方法を検討する必要がある」「まだ最適な方法が見つかっていないため、引き続きユーザーが検索をどのように利用しているかを試し、確認しながら作業を繰り返していく」ともコメントしています。

今回の社内プロトタイプ誤公開も、そうした最適な方法を探すためのたたき台の1つだったのかもしれません。ともあれ技術的には可能であることが確認されたわけであり、Metaがユーザーの要望とスパム防止をどのようにすり合わせていくのか、今後も見守りたいところです。

《Kiyoshi Tane》

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著書に『宇宙世紀の政治経済学』(宝島社)、『ガンダムと日本人』(文春新書)、『教養としてのゲーム史』(ちくま新書)、『PS3はなぜ失敗したのか』(晋遊舎)、共著に『超クソゲー2』『超アーケード』『超ファミコン』『PCエンジン大全』(以上、太田出版)、『ゲーム制作 現場の新戦略 企画と運営のノウハウ』(MdN)など。

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