2023年のベストバイは激安スポット溶接機。約4000円で電池のタブが付け放題に(宮里圭介)

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宮里圭介

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需要のわからない記事を作る自由物書き。分解とかアホな工作とかもやるよー。USBを「ゆしば」と呼ぼう協会実質代表。

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2023年のベストバイは激安スポット溶接機。約4000円で電池のタブが付け放題に(宮里圭介)
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工作機械とか工具は、見てると欲しくなりますよね。溶接機なんかもそのひとつで、100Vでも使える安物なら1万円せずに手に入ったりもします。ただ、買っても使わない自信が120%あるので、買いませんけど。

とはいえ、もっと小規模な溶接であれば、話は別。具体的には薄い金属板の溶接……そう、電池のタブ付けです。リチウム電池やコイン電池の交換をしようと機器を分解したところ、ソケットではなくタブ付き電池で、交換に苦労することってありますよね。こんなときでも、タブ付けができるスポット溶接機があれば、新しい電池に交換できます。

以前はそれなりに高価な品を買うか、DIYキットに手を出すくらいしか選択肢がなかったのですが、AliExpressで探してみると、いつのまにやらイロイロ製品が出ていました。

中でもとくに気になったのが、予熱時間やパルスの長さ、回数といったパラメーターを個別に設定できるもの。値段を見たら、27.34ドル(購入時4083円)と衝動買いできる範囲だったので、思わず注文してしまったわけです。

▲本体、電極ケーブル、0.15mmのニッケルメッキ鋼板、充電ケーブル、謎シートのセット

少しお高くなりますがAmazon.co.jpでも(たぶん)同じものが販売されてました。


これが本当に2023年のベストバイかはちょっと自信ないですが、少なくとも、買って面白かったのは確かなのでベストバイとします。

電池のタブが付け放題になる楽しさ

使い方は簡単で、まずは電池の上に溶接したいタブを載せます。次にスポット溶接機の電源を入れ、テスター棒のような電極をタブの上から押し当てます。これだけで自動で電流が流れ、タブが溶接できています。スイッチ操作不要というのが楽でいいですね。

▲電極を押し当てるだけで溶接できます
▲しっかりくっつき、多少引っ張っても外れません

うまくつかないなという時は、パラメーターを見直しましょう。推奨パラメーターがマニュアルに記載されているので、これを目安に試し、いい感じに溶接できる値を探っていきます。

▲タブの厚みごとに、推奨パラメーターがあります
▲本体設定で、予熱、主パルス、間隔、回数を変更できます

見てわかる通り、スポット溶接機の画面は日本語表示が可能。日本語になったところで機能が変わるわけではないのですが、とっつきやすさは断然上ですね。こういうところが、うれしかったりします。

▲言語は、中国語、英語、日本語の3種類

電源は内蔵のバッテリーを使うため、コンセントがない場所でもスポット溶接が可能。充電はUSB Type-Cから行いますが、USB PD対応のType-C充電器だと無反応。Type-A(Standard A)からの変換じゃないと充電できないヤツです。

Type-Aも備えていますが、こちらはモバイルバッテリーとして使う時の出力用。普段はモバイルバッテリーとして持ち歩き、いざとなればスポット溶接機として活躍できるわけです。

▲充電はType-C。Type-Aは5V電源として利用できます

……そんな場面、ある?

いいんです。使う使わないじゃなくて、「使える」ことが大事なんですから。

ちょっと残念なのは、電極の交換部品が見当たらないことでしょうか。数をこなすと先端が劣化したり変形したりするので交換したくなりますが、先端だけの交換はできません。

でも、まー、そのくらいスポット溶接機を使うのであれば、次はもっといいヤツを買えということだと思って買い替える、くらいでいいと思います。

意外と強力かもしれない溶接力

溶接できる厚みは、ニッケルメッキ(鉄)のタブだと0.25mmまで、純ニッケルだと0.15mmまで、鉄だと0.3mmまでとなっているので、電池用のタブ付け専用機だと思ったほうがいいでしょう。

なにか他に溶接できないものかと、試しに真鍮の3mmインサートナットにニッケルメッキのタブ(0.1mm)を溶接してみたところ、そこそこしっかりくっついてくれて驚きました。

▲インサートナットにタブを溶接してみた

応用範囲は狭いですが、電池以外の溶接にも使えそうというのが見えたのは大きいです。同様に、細い針金の溶接はできそうな感じなので、その方向で工作に応用できると、さらに楽しめそう。

面白いことができそうだったら、そのうち「てくのじ何でも実験室」で紹介しますね。予定は未定ですけど。

てくのじ何でも実験室の記事一覧
《宮里圭介》

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