Meta、Quest 3より安価なMRヘッドセットを2024年発売か。コストダウンのためコントローラーなし?

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Kiyoshi Tane

Kiyoshi Tane

フリーライター

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著書に『宇宙世紀の政治経済学』(宝島社)、『ガンダムと日本人』(文春新書)、『教養としてのゲーム史』(ちくま新書)、『PS3はなぜ失敗したのか』(晋遊舎)、共著に『超クソゲー2』『超アーケード』『超ファミコン』『PCエンジン大全』(以上、太田出版)、『ゲーム制作 現場の新戦略 企画と運営のノウハウ』(MdN)など。

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Image:Meta/YouTube

Metaは、新型MRヘッドセット「Quest 3」を本日(10月10日)発売しましたが、前モデルQuest 2よりも数万円は高価となりました。しかし同社は2024年、コントローラーを同梱しない安価なヘッドセットを発売予定だと著名ジャーナリストが主張しています。


アップルのインサイダー情報に詳しいBloombergのMark Gurman記者は、自らのニュースレター「Power On」でアップルとMetaのMRヘッドセット競争について語っています。以前Gurman氏は、Quest 3について詳細かつ正確な情報を伝えていました。


最新記事によると、Metaの匿名人物は同社が「アップルを恐れている」段階にあると語っているのこと。今年6月に、アップルが高級MRヘッドセットApple Vision Proを発表したことを警戒しているというわけです。

そのためMetaは、MRヘッドセット戦略を再構築。その一環として、Quest 3によく似ているものの、より安価な部品を使った廉価モデルを準備中とのこと。

どうやって、製造コストを下げるのか。検討している方法の1つは、ハンドコントローラーを同梱しないことです。その代わり「コントローラーを別売りにするか、ハンドジェスチャーでヘッドセットを操作する」方向が探られているようです。

加えて、廉価モデル発売後にはQuest 3をエントリーモデルとハイエンドの「中間層」製品に位置づけるとも述べています。

Apple Vision Proにもコントローラーは同梱されない予定ですが、それは洗練された視線追跡やジェスチャー操作が可能であり、必要性が薄いためでしょう。そもそも3499ドル(約52万円)という高価な製品であり、コストダウンのためではないと思われます。


今年初め、Metaが社内で従業員に公開したというAR/VRハードウェア製品のロードマップが流出。そこでは「より買いやすい」ヘッドセット、開発コード名「Ventura」を2024年発売予定とされていましたが、今回の廉価ヘッドセットとの関係は今のところ不明です。

先日の年次イベントMeta Connectで、Metaは以前は熱心に推進していたメタバースにあまり言及せず、ゲームや生産性の向上など、実用性を前面に押し出していました。それは、アップルがVision Pro発表時に強調していたのと近いアプローチです。以前、アップル社内ではメタバースという概念を禁じられているとの報道もありました

噂の廉価モデルがQuest 3とは別ものなのか、それともQuest 3のコントローラーを非同梱にした別バージョンかは不明です。前モデルのQuest 2も、発売後のソフトウェアアップデートにより新機能の追加やパフォーマンス向上が施されており、Quest 3もコントローラーなし・手のジェスチャーのみで操作可能となるのかもしれません。



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(価格・在庫状況は記事公開時点のものです)
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(価格・在庫状況は記事公開時点のものです)
《Kiyoshi Tane》

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著書に『宇宙世紀の政治経済学』(宝島社)、『ガンダムと日本人』(文春新書)、『教養としてのゲーム史』(ちくま新書)、『PS3はなぜ失敗したのか』(晋遊舎)、共著に『超クソゲー2』『超アーケード』『超ファミコン』『PCエンジン大全』(以上、太田出版)、『ゲーム制作 現場の新戦略 企画と運営のノウハウ』(MdN)など。

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