Twitterがダイレクトメッセージの仕様を再変更、DM開放は「課金Blueユーザーに開放」へ。確認と「すべてのアカウントから」へ戻し方

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Ittousai

テクノエッジ編集長。火元責任者兼任 @Ittousai_ej

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Twitterがダイレクトメッセージの仕様を再変更、DM開放は「課金Blueユーザーに開放」へ。確認と「すべてのアカウントから」へ戻し方
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Twitterがダイレクトメッセージ(DM)の仕様を変更しました。

ダイレクトメッセージをすべての人から受け取る、いわゆる「DM解放」設定の他に、新しく「Twitter Blue加入者からのDMはフォロー外でも受け取る」オプションが加わります。

同時に、これまで手動で「DM解放」を設定していた場合でも自動的に新しい「フォローしている相手か、Twitter Blue加入者からのDMリクエストは受け取る」に変更されるため、そのままでは全員からは届かなくなります


追記: 「DM開放」「すべてのアカウントからのメッセージリクエストを受け取る」に設定していない人は無関係です。

従来のダイレクトメッセージ設定

仕事の依頼や相談、情報提供などを不特定多数から送ってもらうためにDMオープンを選んでいたはずでも、勝手に新オプションに変更されフォロー外はTwitter Blue加入者限定になるため、手動で設定を元に戻す必要があります

ダイレクトメッセージ(DM)の基本とよくある誤解

DMの基本的な仕組みについて。非公開でメッセージをやり取りできるDMは、標準で「自分が選んだ相手(フォローした相手)からはリクエストを受け取る」(会話を始めることを許す)設定です。

送る側から言うと、「自分のことをフォローしてくれている相手にはDMで話しかけられる」が「こちらから一方的にフォローしただけでは送れない」仕組み。

「相互フォロー同士でなければやりとりできない」はよくある誤解で、実際には自分のフォロワーとはDMで会話を始めることができ、始まればお互いに送受信できます。

(また「以前にDMで話したことがある相手からは、フォロー外であってもDMリクエストを受け取る」ようにもなっています。)

設定の確認と戻し方

ダイレクトメッセージの設定は、「設定とプライバシー」→「プライバシーと安全」→「ダイレクトメッセージ」の「自分宛にメッセージを送信できるユーザを管理」から。

Twitterの仕様変更の影響をまだ受けていなければ、

「あなたがフォローしているユーザからのメッセージのみ許可する」または

「すべてのアカウントからのメッセージリクエストを許可する」の選択肢があります。

「すべてのアカウントから~」が選択されたままになっていれば、まだDM開放状態です。

Twitterサポートによると、この「すべてのアカウントから~」設定は、順次段階的に新しい三つ目のオプションである「Allow message requests from verified users」(Twitter Blue認証ユーザからのリクエストのみ許可する)に切り替わる予定。

従来のDM開放設定が廃止されるわけではありませんが、勝手に切り替わった後も不特定多数から受け取りたい場合は、手動で「すべてのアカウントから~」に戻す必要があります。

Twitterサポートの注意書きによれば、新しく作成したアカウントで最初から「すべてのアカウントから~」が選択された状態になっている場合があるため、もしそうしたつもりもないのに知らない人からDMが届いて困ると言う場合は、上記のダイレクトメッセージ設定で、本来の標準である「あなたがフォローしているユーザのみ」または新しい「Twitter Blue認証ユーザも送信を許可」のどちらかに切り替えば、spamは比較的減るはずです。

Twitterが仕様を変更する理由

Twitterは6月にも一時的にDMの設定を変更しており、その時は「すべてのユーザから」を選んでいたとしても、実際には全てではなく「フォローしているユーザまたはTwitter Bluesky加入者だけ」に限定される(フォロー外の無課金ユーザはDMリクエストを送れなくなる)内容の変更でした。

Twitterのオーナーであるイーロン・マスク氏は当時、理由として迷惑メッセージやBOTの蔓延を挙げ、支払いをしてTwitter Blueで認証を得ることによってBOTでないことを証明でき、迷惑なスパムメッセージが減らせると説明していました。

しかし、ボットやスパムのDMが届くのは、原則的に何か理由があって「すべてのユーザーから~」を選んだ場合に限られるため、そうしたユーザにとっては確かにスパムが減ったとしても、本来必要だった全員との連絡手段が課金者に限られてしまうという、あまり嬉しくないどころか積極的に困る状態でした。

また、そもそも知らない人からDMは欲しくないのにスパムばかり届いて困っているなら、単に設定を変更して「すべてのユーザーから」を止めればすぐに解決した話で、Blue限定設定を導入するまでもありません。

(さらに言えば、DM解放をしていないのに「知らない人」からDMが届きまくる人は、知らない人をなぜか自分の意思でフォローしていることになります。

よく知らないままフォローした相手からスパムが来ることも確かにありますが、それはBlue限定云々とは関係がなく、今回の仕様変更でも止められません)

このように、前回の仕様更新は本当に不特定多数から連絡を受けたい場合はメールや外部のサービスに乗り換えるしかなく、結局はTwitterの利用を減らしてしまうことになる、チグハグな内容でした。

Twitterはマスク氏による買収で巨額の負債を抱え経営的に厳しい状態にあり、広告に依存しない収入源であるTwitter Blueサブスクリプションへの加入を促すため、加入者限定の特典を増やしたり、逆に無料ユーザを不便にする取り組みを続けています(たとえばDMを送れる相手を減らす、TweetDeckを課金限定アプリにするなど)


前回の仕様変更も、スパムやAIボットとの戦いという表向きの理由はさておき、Twitter Blue加入を増やそうとして逆にTwitter離れを招いてしまった失策といえます。

今回は失敗を踏まえた仕切り直しとして、

ダイレクトメッセージの受け取りオプションを増やす

・ユーザーが選んだオプション設定を書き換える

ことを通じて、 Twitter Blueが優遇される状況を作る方向に切り替えたようです。

「フォロー外からDMリクエストを送りたいなら課金」設定のユーザーが増えれば増えるほどBlueの価値が増すため、今後はこちらを標準にするかもしれません。


《Ittousai》
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