Twitterからの移行先として改めて注目を集める分散型SNSのMastodonが、新規ユーザー登録時に「サーバーの選択」をしなくても、最大のサーバ mastodon.socialをデフォルトとしてアカウントを作れるようになりました。
Twitterなど従来の中央集権型サービスとは異なり、複数のサーバーが連携する仕組みのMastodonでは、最初に自分が所属するサーバーを決める必要があります。
といっても、それほど難しい話ではなく、日本人が多く登録されているサーバーを選ぶ、あるいは著名人が登録しているのと同じサーバーを選ぶなどの理由で問題はありません。他のサーバーのフィード(タイムライン)が見れくなくなるわけではありませんし、あとから別のサーバーに移ることも可能です。
Mastodonについて調べ、分散型SNSに魅力を感じている人であればこうした登録の手間は気にならない部分でしょう。しかし、Twitterの移行先として見ているだけで、とくに分散型かどうかを気にしていない層にとっては、登録しようとしたらいきなりサーバー選択になるのはハードルが高そうです。
Mastodonの創業者オイゲン・ロチコ氏はブログ投稿で「すでに分散化に関心のある人たちばかりを集めてしまうと、分散化を主流にすることが難しくなってしまう」と指摘。「新規ユーザーができるだけ早く他のユーザーと関わることができるようにする」ことが重要だとしています。
もちろん、mastodon.socialでの新規作成が強制されるわけではなく、これまで通りに好きなサーバーを選ぶことも可能です。
なお、Mastodon自体のアップデートにも取り組んでおり、引用投稿、コンテンツやプロフィール検索の改善、グループ機能などを展開。また、モデレーションツールの改善や分散型機能の摩擦を取り除くことにも継続的に取り組んでいるとしています。