イーロン・マスク、Twitter買収撤回のため内部告発者の証言を援用

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Munenori Taniguchi

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イーロン・マスク、Twitter買収撤回のため内部告発者の証言を援用

Twitterとの間の440億ドルの買収契約から逃れるためにあらゆる手を尽くしているイーロン・マスク氏が、米証券取引委員会(SEC)に対して新たな契約終了通知書を提出しました。

8月29日にSECに提出された終了通知書では、マスク氏のTwitter買収契約において、TwitterがSECを欺いていないと宣言したことが虚偽だったと主張しています。そして「Twitterがサービスのセキュリティについて繰り返し、また故意に規制当局を欺いた」と主張する、元Twitter幹部Peiter "Mudge" Zatko氏の内部告発が証拠のひとつに加えられています。

さらに書類には「Zatko氏の主張が真実なら、Twitterは合併契約の一部条項に違反しており、当事者であるマスク氏は条件に従い合併契約を終了させる権利を有する」と記されています。

ただし、この新しい終了通知書に追加された内容だけでマスク氏の主張が強化されるかどうかはわかりません。マスク氏は最初に提出した書類ですでにTwitterが規制当局への情報開示でSECを欺いたと述べており、新しい書類もZatko氏の証言を証拠として記した以外は同じ告発を繰り返しているとの指摘もあります

マスク氏が望みどおり取引から手を引くには、Twitterが合併契約の何らかの側面に違反したことを証明する必要があります。それができなければ、マスク氏はTwitterに10億ドルの罰金を支払うか、特定履行命令が出されてTwitterを強制的に買い取らされることになります。

Twitterの法務担当者は、今回の新しい書類に関しマスク氏の契約破棄についての主張は「無効であり不当」だと一蹴、マスク氏が新証拠としているZatko氏の証言に関しても「矛盾と不正確さで溢れかえり、重要な前後関係を欠いた第三者による声明だけに基づいている」としました。そして「Twitterは買収契約を履行し、マスク氏との間で合意した価格と条件で取り引きを成立させる」としています。


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《Munenori Taniguchi》
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