開催中の Galaxy Unpacked イベントで、サムスンが折りたたみスマートフォン Galaxy Zシリーズの 新製品 Galaxy Z Fold8 / Z Fold8 Ultra / Z Flip8 を発表しました。
ここでは新モデルの概要と、事前の内覧で触ってきたハンズオンインプレッションをお伝えします。
■ 横長4:3の新型がZ Fold8、従来タイプはZ Fold8 Ultraに
サムスン公式が「新しいかたち」と匂わせたとおり、新型 Z Fold8 は開くとほぼ4:3縦横比になる横長タイプ。うわさの折りたたみ iPhone もそうなるのではと言われる、流行りのタイプです。

一方、新機種としてシリーズに加わる Galaxy Z Fold8 Ultra は、従来モデル Z Fold7 と同じ「開いても縦長、ほぼ正方形に近い約9:10」タイプ。
・Galaxy Z Fold8 (新しい横長モデル)
・Galaxy Z Fold8 Ultra (旧Z Fold7)
若干混乱しますが、横長を Z Fold8 Wideなどの名称にするのではなく標準の Z Fold8 として、従来の三眼・縦長・大画面を名称としては新設の Z Fold8 Ultra にスライドさせた形です。
価格設定からはむしろ分かりやすく、Samsungオンラインショップの税込みで横長の Galaxy Z Fold8 は12GB / 256GBモデル 26万9880円から、Galaxy Z Fold8 Ultra は12GB / 256GBモデル29万6780円から。
■ 基本は共通、三眼カメラや大画面のZ Fold8 Ultraが最上位
メインのプロセッサ Snapdragon 8 Elite Gen 5 for Galaxy や、12GB RAM(ストレージ1TBモデルのみ16GB RAM)など、多くの仕様は共通です。
一方、Z Fold8 Ultra は50MP / 200MP / 10MP の三眼カメラ、Z Fold8 は50MP / 50MP の二眼カメラなど、基本的には Z Fold8 が横開きの折りたたみとして標準モデル、Z Fold8 Ultra はカメラも強く画面も広い最上位という位置づけになります。

主な仕様は、
Galaxy Z Fold8 Ultra:約215g・厚さ4.1mm(開時158×143mm)、5,000mAh、メイン約8.0インチ / カバー約6.5インチ、広角約2億画素+超広角/望遠約5,000万・1,000万画素、メモリ最大16GB・ストレージ最大1TB
| 項目 | Galaxy Z Fold8 Ultra | Galaxy Z Fold8 | Galaxy Z Flip8 |
|---|---|---|---|
| サイズ(開いた状態) | 約158×143×4.1mm | 約124×161×4.5mm | 約167×75×6.1mm |
| サイズ(閉じた状態) | 約158×73×8.9mm | 約124×82×9.7mm | 約86×75×13.1mm |
| 重量 | 約215g | 約201g | 約180g |
| バッテリー容量 | 5,000mAh | 4,800mAh | 4,300mAh |
| メインディスプレイ | 約8.0インチ | 約7.6インチ | 約6.9インチ |
| カバーディスプレイ | 約6.5インチ | 約5.5インチ | 約4.1インチ |
| メインカメラ | 超広角約5,000万/広角約2億/望遠約1,000万画素 | 超広角約5,000万/広角約5,000万画素 | 超広角約1,200万/広角約5,000万画素 |
| サブカメラ | カバー約1,000万/フロント約1,000万画素 | カバー約1,000万/フロント約1,000万画素 | 約1,000万画素 |
| 動画撮影(最大) | 7,680×4,320(8K) | 7,680×4,320(8K) | 3,840×2,160(UHD) |
| OS | Android 17 | Android 17 | Android 17 |
| CPU | Snapdragon 8 Elite Gen 5 for Galaxy | Snapdragon 8 Elite Gen 5 for Galaxy | Snapdragon 8 Elite Gen 5 for Galaxy |
| メモリ/ストレージ | 12GB+256GB/12GB+512GB/16GB+1TB | 12GB+256GB/12GB+512GB/16GB+1TB | 12GB+256GB/12GB+512GB |
| Bluetooth | Ver.6.0 | Ver.6.0 | Ver.5.4 |
| 防水/防塵 | IPX8/IP4X | IPX8/IP4X | IPX8/IP4X |
| 生体認証 | 指紋認証/顔認証 | 指紋認証/顔認証 | 指紋認証/顔認証 |
| おサイフケータイ/ワイヤレス充電 | ○/○ | ○/○ | ○/○ |
| カラー | バイオレットシャドウ/グラファイト/クリーム(256GB追加でクリーム) | ラベンダー/グラファイト/クリーム(256GB追加でクリーム) | ピンク/グラファイト(256GB追加でクリーム) |
■ 畳むと幅広の新鮮なサイズ、開くと動画や漫画が捗る横長
実際に触ってパカパカしてみました。まず Z Fold8 Ultra は、昨年急に薄くなり多くの人を驚かせた Z Fold7 からさらに薄くなった正統アップデート。公式仕様では4.2mmから4.1mmとわずか0.1mmの差ですが、開いた状態でごくわずかに薄くなっています。
重さはZ Fold7から変わらない215g。正直持っても違いは分かりませんが、Z Fold7 の時点ですでに折りたたみではない iPhone 17 Pro Max (233g)より軽かったため、驚くような薄さの印象は変わりません。
新機種の Z Fold8 は開いた状態でおおむね4:3。つまり iPad を横持ちしたときに近い比率です。
第一印象は「画面分割マルチタスクが捗る」「動画や漫画でやっと広さをドヤれる」。
従来の Z Foldシリーズも絶対的な画面の広さと、Galaxy 自慢のプロダクティビティ支援、代々積み重ねてきたマルチタスク周りの便利機能や小ネタでPCライクな使い方がしやすかったものの、等分の縦分割ではかなり細い縦長が二枚、スマホを並べたような使い勝手でした。
横長のZ Fold8 は左右分割しても幅に余裕があり、等分以外にメインとサブのような分割でも、狭いほうが細すぎてUI部品だけで埋まることもありません。たとえばデスクトップ向けに作られたPDF文書やウェブサイトをフラストレーションなくブラウズしながら、サイドパネル的に開いたAIアシスタントに見せて対話といった用途が捗る印象でした。
また映画や漫画といったコンテンツ消費向けにも優秀。従来の Fold シリーズは、開いても最長辺の長さは変わらない(畳んだ状態の縦と、開いた状態の縦が同じ)ために、一般的な16:9や、もっと細長い映画などのコンテンツを表示した際、ほとんど広さが変わらない事実がありました。
開くと大画面になるんですよ!と人にドヤ……プレゼンした際、動画も迫力ありそうと言われても、微妙に目を逸らしたり、敢えて古いテレビ向けフォーマットの動画を再生してお茶を濁すことも。
Z Fold8 では開いた状態で横幅が倍に、最長辺になるため、16:9コンテンツでぴったりとは言わないものの、畳んだ状態より分かりやすく迫力のある表示になります。
画面を上下分割したり、下半分をさらに分割してT字型にもできるため、横長の動画をフルサイズで見つつ、下の小さな画面でメッセージの更新をチェックするといった使い方も。
漫画や書籍についても、折りたたみスマホのデモではおなじみですが、「見開き」と左右に折りたたまれる点が共通していても、従来では一般的な書籍の縦横比よりもかなり細長い短冊だったため、漫画を表示しても小さく、上下には余白で、むしろ1ページずつ読むほうが迫力があって適している状態でした。
(最近の漫画はウェブやスマホを意識して1ページずつで問題なく設計している場合も多いため、むしろそれで良いのかもしれませんが)
一方 Z Fold8 は、iPadを横画面にした状態と同じく、一般的な書籍にかなり近い状態。視力が良くなければ見えないサイズではありますが、1ページずつよりは遥かに本に近い読み方ができます。

Z Fold8 を畳んだときは、最近のスマホとしては非常に新鮮な幅広フォームファクタ。とはいえ幅広すぎて持てないこともなく、Flip系の畳んだ状態のような、むしろコンパクトさが印象に残る形状です。
たとえば iPhone 17 Pro Max の幅 78mmに対してZ Fold8 は81.9mmなので、差は約4mm。幅がありすぎて持てないというより、何年も慣れきってきた縦長の頭を断ち切られたような、不思議な感覚です。
このコンパクトさもあり、重量としては約205g。iPhoneのPro Max よりは持って分かるほど軽量です。
■ 非常に細かな差と微妙な点も
Z Fold8 Ultra と Z Fold8 を触っていて気づいたのは、折りたたみ機構に微妙な差がある、具体的にはZ Fold8 は半端に折りたたんだ状態で止まらないこと。
「半折り」モードは、フォルダブルスマホに慣れているユーザーほど愛用者が多く、アプリでもカメラなどが上下分割のプレビュー等に対応しています。
使ったことがないユーザーに強調すると「30万払ってそんなこと??」と呆れられることもありますが、スマホだけで机や床に置き、カメラで仰角を撮れる(少し上が撮れる)のは非常に便利。

一般的な背面側のスタンドではカメラを上に向けられないために、床に置いて人を撮る、テーブルにおいてスクリーンを撮るといった場合に重宝します。
Z Fold8 はこの状態で止まらない機構になっており、カメラアプリ等も試した範囲では非対応。半分折って置くことはできるものの、微妙に動き続けてバタン!と開いてしまいました。
あまりにも細かい点ですが、歴代のZ Foldシリーズでこれが便利だった!というユーザーにとっては、細かなトレードオフになるかもしれません。







