オープンイヤーで周囲の音を聞きながら録音できるAIイヤホン「viaim OpenNote」予約開始

テクノロジー AI
山本竜也

20年務めた会社を辞めて、ガジェットなど好きなことをブログなどに書いて生きています。

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以前もレビューしたことのある、音声レコーダーになるワイヤレスイヤホン「viaim(ヴィエイム) RecDot」。そのviaimから、さらに進化した新モデル「viaim OpenNote」が登場しました。

最大の特徴は、従来のカナル型からオープンイヤー型に切り替わったこと。常時装着していても負担が少なく、いつでも録音可能になりました。

ケースとイヤホン本体の表面はフェイクレザーデザインを採用しており、従来製品よりもラグジュアリーな印象が強まっています。ビジネスシーンでも違和感のない落ち着いたデザインで、カラーはグレーとブラックの2色展開。スリムな充電ケースも持ち運びやすいサイズ感です。

オープンイヤー化で装着しやすさが大きく向上

OpenNoteの大きな進化ポイントは、耳を塞がないオープンイヤー型になったこと。0.8mmの柔軟チタンワイヤーを使った弾性メモリーフレームにより、軽量でありながらしっかりとしたフィット感を実現しています。

イヤーフック部分は柔らかく肌触りも良好です。メガネのテンプル部分とも干渉しにくく、日常的に付けっぱなしにしていても気になりません。

▲イヤーフック部は柔軟性がありますが、Shokz OpneFit 2よりもやや固めといったところ

オープンイヤー型はどうしても音漏れが気になりますが、OpenNoteは「逆位相サウンドウェーブキャンセレーション」により、漏れた音をリアルタイムで打ち消す音漏れ低減技術を搭載しています。実際に使ってみると、音量が常識的なレベルであれば、よほど近くにいない限り、ほとんど気になりません。カフェやオフィスでの使用でも、周囲への配慮がしやすくなっています。

一方、ANC(アクティブノイズキャンセリング)は非搭載なので、周囲が騒がしい環境ではイヤホンの音は聞こえにくくなります。ボリュームを上げていくと音漏れも増えるので、騒音の大きい場所での使用には向いていません。

イヤホンをつまむことで、再生/一時停止、曲送り/曲戻し、音量調整、録音開始/停止などを直感的に操作可能。操作内容はアプリからカスタマイズ可能で、左右それぞれに異なる操作を割り当てることもできます。

▲イヤホンのジェスチャー操作はアプリからカスタマイズが可能です

Hi-Res認証取得、バッテリー持ちも優秀

音質面では、18×11mmの高分子ランウェイスピーカーユニットを搭載。中国フィルハーモニー管弦楽団のチーフチューニングチームが調整を担当したとのことで、耳を塞がない構造ながら、中高音の伸びと適度な低音のバランスが良く、自然な聴き心地が得られます。

接続はBluetooth 5.3で、対応コーデックはSBC/AAC/LHDC。オープンイヤーイヤホンとしては珍しいHi-Res認証も取得しています。同時に2台接続できるマルチポイント接続にも対応しており、スマートフォンとPCを切り替えながら使うといった用途にも便利です。

ちなみに一般的なマルチポイントは、音の再生は“先勝ち”ですが、OpenNoteは“後勝ち”となっています。

▲アプリからはイコライザの設定も可能。プリセットのほか、カスタマイズにも対応しています

バッテリー持ちは単体で最大19時間、充電ケース併用で53時間と非常に優秀。10分の充電で最大3時間再生できる急速充電にも対応しています。

装着したままの録音が実用的に

イヤホン単体で録音できる「現場録音(FlashRecord)」機能はRecDotから引き継がれた特徴ですが、OpenNoteでは周囲の音も聞こえるオープンイヤー型になったことで、装着したまま気軽に録音を開始できるのがメリットです。イヤホンのセンサーを長押しするだけで、アプリを起動せず、ネットワーク接続なしで録音を開始できます。イヤホン本体には約69分(通話録音なら139分)の録音が可能で、後からアプリを通じてスマートフォンに転送できます。

一方、RecDotにあった「ケースのボタン操作での録音」はOpenNoteでは非搭載となりました。しかし、オープンイヤー化して常に装着しやすくなったことを考えると、イヤホン直接の操作に一本化したほうがわかりやすく、かつ実用的と感じました。

▲RecRotにあった、ケースの録音ボタンを押して録音する機能は省かれています

スマートフォンのアプリから録音を開始することも可能で、こちらの場合は直接スマートフォンに録音されます。アプリから録音した場合、リアルタイムの文字起こしにも対応しますが、ほかのAIレコーダー同様、リアルタイム文字起こしに関しては若干、精度が低めです。

精度を重視するならリアルタイムではなく、録音後に文字起こしを行ったほうがいいでしょう。リアルタイム文字起こし後に改めて文字起こしも行えますが、余計に時間も消費することになります。

▲左がリアルタイム文字起こしをしたもの。右は録音後に文字起こしをしたもの。どちらにも微妙な間違いが含まれますが、後から文字起こししたほうが精度は高めです
▲アプリからの録音方法は、「現場録音」のほか、「通話録音」、スマートフォンで再生しているオーディオや動画の音声を録音する「オーディオ/ビデオ録音」、スマートフォンのマイクで録音し、翻訳した音声をイヤホンから流す「リアルタイム翻訳&録音」が選べます。リアルタイムの文字起こしは設定で有効/無効が可能です

文字起こしされたデータは自動で要約を作成したり、ToDoやマインドマップを作製してくれるため、会議後の振り返りや情報整理が格段に効率化されます。ベータ実装となりますが、3言語混合の文字起こしにも対応しています。

▲要約(左)とマインドマップ(右)、ToDoを自動で作成してくれます。要約は箇条書き形式と段落形式の2種類を設定可能ですが、正直なところ、文字起こししたデータをNotebookLMに登録したり、ChatGPTなどに入れてまとめてもらったりした方が自由度は高めです

プランは3種類、有料プランでより高性能なAIモデルを利用可能

文字起こし機能を利用するには、サブスクリプションプランへの加入が必要です。製品を購入すると無料のBasicプランを利用でき、月600分までの文字起こしが可能です。AIモデルはGPT-5、GPT-4.1、Claude 3.7を利用可能。

月額1500円(年額1万2000円)のProプランでは月1800分まで文字起こしが可能になり、OpenAI o3、Claude-sonnet-4、Gemini-2.5-proといったより高性能なAIモデルも選択できます。さらに、複数の記録を横断的に検索・対話できるVitana(チャットボット)機能も利用可能になります。月額3000円(年額2万2000円)のUltraプランでは文字起こしが無制限となります。

オープンイヤーで「いつでもどこでも録音」を実現

従来のviaim RecDotでは耳を塞ぐカナル型だったため、録音時には周囲の状況が把握しにくいという課題がありましたが、オープンイヤー型になったviaim OpenNoteではその問題が解消されました。オフィスでの会議中、商談中、あるいは街中でのインタビューなど、さまざまなシーンで「ながら録音」ができるのは大きなメリットです。

音質面でも、Hi-Res認証取得を取得しており、音楽用途にも十分対応できます。バッテリー持ちも長く、通話品質も高いため、日常使いのメインイヤホンとして活躍してくれそうです。

viaim OpenNoteは、11月19日より販売が開始されます。オープンイヤー型AIレコーダーという新しいスタイルに興味がある方は、ぜひチェックしてみてください。

訂正:初掲出時、Makuakeで先行予約開始としていましたが、11月19日より、Amazonおよびビックカメラ.com、ヨドバシドットコムにて販売が開始されています。お詫びして訂正いたします。

《山本竜也》

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