Twitter Blueの広告半減機能、提供開始。対象は「おすすめ」「フォロー中」タブのみ

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Munenori Taniguchi

Munenori Taniguchi

ウェブライター

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ガジェット全般、サイエンス、宇宙、音楽、モータースポーツetc... 電気・ネットワーク技術者。実績媒体Engadget日本版, Autoblog日本版, Forbes JAPAN他

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jroballo / AdobeStock

Twitterが、有料サービスTwitter Blueのヘルプページを更新し、「まもなくサービス開始」としていた広告数の半減機能についての詳細を記載するとともに「すべての機能はすぐにご利用いただけます」と改めました。

説明どおりなら、青い認証マークともに有料ユーザーが期待する広告表示数の削減がようやく開始されたことになります。ただ、新たに追加された説明を読んでみると、変更が適用されるのは「[フォロー中] と [おすすめ] の各タイムライン」だけで、その他の表示画面ではこれまでと同じ割合で広告が表示されます。

さらにヘルプページでは[フォロー中] と [おすすめ]の各タイムラインで「プロモツイート(広告)の間に表示されるオーガニックツイート(プロモーション目的でないツイート)が、およそ2倍になります」と説明されています。つまりシステムの動作としては広告の表示数には変わりなく、広告と広告の間に挿入される通常のツイート数を「およそ2倍」に増やすという、ややこしい変更になっています。

考えてみれば、広告の表示数を半分にするのと、広告の合間のツイート数を2倍にするのとでは、広告表示の割合が違ってきます。記事執筆時点で手もとの環境で確認してみたところ、Twitter Blue未加入状態のタイムラインではだいたい通常ツイート4件ごとに広告が1件挿入されています(少々のズレあり)。割合で言えば全表示の約20%が広告ツイートと言えます。

そこへ更新されたヘルプページの説明を適用すれば、Twitter Blue加入環境では通常ツイート約8件に対し広告1件が挿入され、全表示の約11%が広告表示になります。ということは、半分(10%)よりも広告はやや多く表示されることになります。

Twitterがたったの1%広告を多く表示させるためにそうしたのかはわかりません。とはいえ「プロモーション目的でないツイートの件数は、2倍よりも多くなる場合もあれば、少なくなる場合も」あるなどとあいまいな表現を繰り返しまでして、あえてこの計算方法を採用した理由は何なのか、少し気になってしまいます。


ちなみに、イーロン・マスク氏は昨年12月、完全に広告を非表示にする新たな料金プランも導入する予定だと述べていました。ただ、月額8ドル(980円)のTwitter Blueに加入しているユーザーの数は、サービス開始から4か月を経て、最近ようやく約50万人に到達した程度とされています。全世界のTwitterユーザー数は2019年の集計で約3億3300万人と報告されていました(集計時期が異なるものの、それでも50万人は全体数に比べ微々たる数)。広告表示がゼロになると言われても、そのためにTwitter Blueよりさらに高い料金を払おうと考えるユーザーがどれぐらいいるのかは、予想し難いところです。

Bloombergはマスク氏がTwitterを買収した昨年10月以降、Twitterからおよそ半数の広告主が離れ、残ったうちのトップ10広告主も広告費を89%削減したと伝えています。



《Munenori Taniguchi》
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