1990年代にセガ メガドライブでカルトヒットしたゲーム『トージャム&アール』(ToeJam & Earl)シリーズがハリウッド映画化されることが分かりました。
製作はアマゾンの映像制作部門Amazon Studiosと、NBAのスーパースター選手で実業家でもあるステフ・カリーのスタジオ Unanimous Media。
トージャム&アールといえば、1991年にセガのメガドライブ / Genesisで発売された『ToeJam&Earl』を第一作とするシリーズ。
初代は協力型のローグライクアクションとでもいうべきシステムで、三本脚のミミズのようなトージャム、ぷよぷよした相棒のアールという、なぜかラップ好きの奇妙なエイリアン少年二人組が主人公でした。
映像化を独占で報じた Hollywood Reporter によれば、映画も原作ゲームそのままトージャムとアールが主役。
ゲームでは宇宙船の事故で未開の惑星「地球」に不時着した二人が、奇妙な原住生物に追われつつ、バラバラになった宇宙船の部品を集め母星ファンコトロンに帰還するべく奮闘する設定でした。
一方映画版は、謎の疫病でリズム・ファンク・グルーヴを失いつつある母星を救うため、かれらの音楽のルーツである伝説の星・地球へ向かったものの、宇宙船は不時着大破してしまい、地球もどうやら言い伝えどおりの楽園ではないらしい……といったプロットです。
映画版の製作にかかわるのはAmazon Studios、ステフ・カリーのUnanimous Media、『ソニック・ザ・ムービー』をヒットさせたプロデューサー Dmitri M. Johnson と Dan Jevonsの制作会社Story Kitchen。脚本は『モンスター・ホテル4』(変身ビームで大パニック!)のAmos Vernon と Nunzio Randazzoが執筆します。
映画版トージャム&アールの公開日や形態はまだ不明。
なお『トージャム&アール』シリーズは日本でも発売された初代のほか、横スクロールアクションになった続編『トージャム&アール2 (ToeJam & Earl in Panic on Funkotron)』(1993年)、初代Xboxで発売された第三作『ToeJam & Earl III: Mission to Earth』(2002年)、2019年にPCやPlayStation 4、Xbox、Nintendo Switch等マルチプラットフォームで復活した最新作『ToeJam & Earl : Back in the Groove』の4本が発売されています。
最初の3作品はセガが販売しましたが社内開発ではなく、作者 Greg Johnson と Mark Voorsanger がセガに売り込んでパブリッシュ契約を結んだ関係です。そのため、クラウドファンディングで資金を集めインディーゲームとして復活した Back in the Groove はセガと無関係。今回の映画もセガによる映画化ではありません。
初代はニンテンドースイッチのNintendo Switch Online +追加パックのメガドライブ作品に収録されており、比較的手軽に遊べます。
ただし説明書がなく、アイテムの効果やシステムが独自の世界観すぎる作品なので情報なしでのプレイは困難。セガによるWiiバーチャルコンソール版の説明ページが役に立ちます。
このほかXbox 360で発売された初代と2のセット『トージャム&アールコレクション』は現在もストアでダウンロード購入でき、最新の Xbox Series X|Sでも後方互換で動きます。
『Panic on Funkotron』は先日発売されたGenesis Mini 2にも収録されています。