「iPhone 14」発表イベントは9月7日、発売は16日説が有力。新製品予想まとめ

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Kiyoshi Tane

Kiyoshi Tane

フリーライター

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著書に『宇宙世紀の政治経済学』(宝島社)、『ガンダムと日本人』(文春新書)、『教養としてのゲーム史』(ちくま新書)、『PS3はなぜ失敗したのか』(晋遊舎)、共著に『超クソゲー2』『超アーケード』『超ファミコン』『PCエンジン大全』(以上、太田出版)、『ゲーム制作 現場の新戦略 企画と運営のノウハウ』(MdN)など。

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「iPhone 14」シリーズが発表されるのは9月上旬というのは確実ながらも、「いつ発表されるか」については予想に1~2週間の幅がありました。これまでのデータから9月13日との予測もありましたが、確定的と言えるものではありません。

しかし、おそらく最もアップルの社内情報に詳しいジャーナリストが「9月7日(米現地時間)」という具体的な日にちを出し、同社がそれを目指して準備を進めていると報じています。

今回の発信源も、おなじみBloombergの名物記者Mark Gurman氏です。アップルの未発表製品が「出るか」「出ないか」についての予想は、社内での急な方針変更や揺れ動くサプライチェーンの事情のため結果的に外れることもありますが、イベントについてはほぼ的中といえる実績があります。

すでにアップルは一部のApple Store従業員に9月16日(金)の新製品リリースに備えるよう伝えて、iPhoneとApple Watchの新モデルがその日に発売されると示唆しているようです。有名リーカーMax Weinbach氏も「イベントは6日と聞いた」としながらも、発売日は16日らしいとつぶやいていました。

もし9月7日の開催が本当だとすれば、およそ1週間前の8月末に各メディアに正式な招待状が届けられるはず。今回もまた会場に人を入れないバーチャルイベント(動画ストリーミング)形式だからと、すでに8月初めからビデオ収録を始めていると言われていました

では、7日のイベントでは何が発表されるのか?ざっと噂話をまとめてみましょう。

■iPhone 14シリーズ

次期フラッグシップ機は6.1インチの「iPhone 14」、6.7インチの「iPhone 14 Max」、6.1インチの「iPhone 14 Pro」、6.7インチの「iPhone 14 Pro Max」の計4モデルといったところ。

iPhone 12~13世代にあった5.4インチのminiサイズは売れなかったために廃止され、代わりに通常モデルに6.7インチのMaxが加わるのは定説となっています。

そしてiPhone 14 Proモデルの独占要素は、だいたい以下の通りです。

・最新プロセッサ「A16 Bionic」搭載
・iPhone X以来のノッチ(画面上部の切り欠き)がなくなり「ピル+ホール」(横長の穴と丸い穴)のパンチホールありデザインに変更
・背面の広角カメラは12MPから48MPに強化
・RAM容量は6GBと先代から据え置きながらも高速なLPDDR5(以前はLPDDR4)に変更

かたやProではない通常モデルのiPhone はといえば、iPhone 13世代と同じA15が続投、ノッチもメインカメラもそのまま。わずかにRAMが4GBから6GBに増やされるほか、内部設計の見直しやモデムチップの変更で性能がアップするかも……といった控えめさ。そのためにProモデルだけが値上げされ、こちらはお値段据え置きという説が有力です。

この説はKuo氏のほか、大手証券会社WedbushのアナリストであるDaniel Ives氏も唱えており、非常に可能性が高くなっています。ただし、それに伴い最小ストレージ容量も増えるかもしれないと言われ、256GB以上を買うつもりであれば「昨年モデルと実質的に同じ」となる望みも残されています。

■Apple Watch Series 8

こちらも「通常モデルは昨年モデルと見かけが変わらず、Proモデルだけがデザイン刷新」というセンは、iPhone 14シリーズと似た状況になると予想されています。しかも通常モデルからは高級版のチタン製がなくなり、徹底してProモデルと差別化が図られるという格好です。

かたや「Apple Watch Pro」はエクストリームスポーツ向けに頑丈に作られ、デザインも刷新され、画面は約7%(45mmモデルより)広くなり、大容量バッテリーが搭載される見通し。さらに「新たな低電力モード」(従来の省電力モードと違い、アプリ等が使い続けられる)との組み合わせで、ついに「18時間の壁」が破られるかもしれません。

そして通常モデルとProともに「ちょっと熱があるかも」程度は検知ができる体温センサーが搭載されるはず。今月10日にサムスンが折りたたみスマホと同時に発表した「Galaxy Watch5」にも体温センサーが搭載されており(赤外線を使用と判明)今後スマートウォッチのトレンドとなる予感があります。

また搭載プロセッサは通常・ProモデルともにS8チップ……といいつつ中身はS7チップで、S7チップはS6チップと同じ。つまり3年連続で同じSoCとなる見通しです。もっとも他社のスマートウォッチも数世代は同じチップを使い続ける傾向にあり、実用の上で支障はないはず。

ほか廉価モデルの後継機「Apple Watch SE2」も同時に発表される見込みです。ディスプレイは現行モデルのまま、チップはS5からS8に変更と予想されており、処理性能的には一番伸びしろが期待できそうです。

■AirPods Pro 2

次期完全ワイヤレスイヤホン「AirPods Pro 2」が年内に発売されることも確実と見られていますが、iPhone 14やApple Watch Series 8と同時発表という噂は聞こえてきません。

一時は期待された心拍数や体温センサーも望み薄となっており、ロスレス再生(ALAC)対応との予想もあるとはいえ「Bluetoothの技術的な限界を突破できるのか?」という疑問もあり、マイナーチェンジに過ぎない可能性もかなりあります。

そうは言っても、アップルにとってワイヤレスイヤホンは重要な戦略商品となっています。今回もバーチャルイベントが1時間枠だとすれば、iPhoneやApple Watchの「ついで」ではなく、別に発表の機会を設けることになりそうです。

《Kiyoshi Tane》
Kiyoshi Tane

Kiyoshi Tane

フリーライター

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著書に『宇宙世紀の政治経済学』(宝島社)、『ガンダムと日本人』(文春新書)、『教養としてのゲーム史』(ちくま新書)、『PS3はなぜ失敗したのか』(晋遊舎)、共著に『超クソゲー2』『超アーケード』『超ファミコン』『PCエンジン大全』(以上、太田出版)、『ゲーム制作 現場の新戦略 企画と運営のノウハウ』(MdN)など。

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