NVIDIAは小型AIコンピューター「DGX Spark」に、従来モデルの半分となる64GB統合メモリ版を追加しました。
米国価格は4,999ドルから。10月23日(金)より、Acer、ASUS、Dell、Gigabyte、HP、MSIの6社から発売します。
既存の128GB版はNVIDIA直販で4699ドルだったところ、約50%の値上げとなる6950ドルで品切れ表示となっています。
■ 統合メモリ半分、昨年の128GB版発売時より1000ドル高価
NVIDIAは64GB構成について、既存の128GB版と同じGB10 Grace Blackwellスーパーチップ、DGX OS、NVIDIA AIソフトウェアスタックを備えながら、手頃な価格帯に抑えたと説明しています。
扱えるAIモデルのサイズは最大1000億(100B)パラメーター(FP4換算)。2台をつなげばメモリ128GBで最大2,000億パラメーターまで対応します。

なお、NVIDIAが自ら販売する128GB版(Founders Edition)は、2025年10月の発売時で3,999ドル。2026年2月にメモリの供給制約を理由に4,699ドルへ改定され、現在では6,950ドルまで値上がりしています(売り切れ)。
64GB版の4,999ドルはメモリを半分に抑えた「お手頃価格」ではあるものの、発売時の128GB版と比較すれば1000ドル高いことになります。
■ 128GB版の国内希望価格は200万円超、発売時の2.8倍
128GBを搭載するGB10機は国内でもすでに大きく値上がりしています。
たとえば日本HPでは、2025年12月22日にHP ZGX Nano G1n AI Stationを発売した際、HP希望販売価格を税込75万9,000円としていました。現在では128GB・4TB構成の希望販売価格が税込212万5,200円。デルの直販サイトでも、128GB・4TB構成のGB10搭載機は税込214万820円です。
参考までに、128GB版の米国価格6,950ドルを1ドル157.81円(10月2日)で換算して消費税10%を加えると約120万6,000円。
■ 処理性能は128GB版と同じ
NVIDIAが示した構成表によると、64GB版のFP4演算性能は1PFLOPS、メモリ帯域は273GB/sで、いずれも128GB版と同じ値です。ネットワークは200GbE対応のNVIDIA ConnectX-7 NICを全モデルで標準搭載します。対応モデル規模は64GB版で最大1,000億パラメーター。
ソフトウェアはNVIDIA Agent Toolkit、Nemotronオープンモデルのほか、Ollama、vLLM、CUDA対応PyTorchなどを標準でサポートします。利用例としては、AIエージェントを常時動かしておく使い方や、ノートPCで使うアプリの推論処理をDGX Sparkに肩代わりさせる使い方を挙げています。
■2台の連結を自動設定、性能は最大1.7倍
あわせて案内されたNVIDIA Sync Cluster Assistantは、NVIDIA Syncアプリの機能として、接続したユニットの検出、デバイス構成の検証、ConnectX-7ネットワークの設定を自動で行います。2台はQSFPケーブルで直結し、同じソフトウェア環境のまま1台から2台へ移行できるとしています。

性能面では、NVIDIAによるQwen3.8-27Bでのテストで、64GB版2台のクラスタが1台と比べて最大1.7倍の性能を示したとしています。Qwen3.8-27BはNVIDIA自身が1台向けのモデルとして挙げているもので、1台に載らない大型モデルを2台で動かした場合の数字ではありません。
10月末には、Qwen3.8-27Bを数クリックでダウンロード・起動し、手元のノートPCから使えるよう設定するNVIDIA Sync Model Launcherも提供予定。ブラウザー上で使えるコーディング環境OpenCodeのセットアップまで行います。
■ 10月23日に6社から発売
DGX Spark 64GBは10月23日(金)に、Acer、ASUS、Dell、Gigabyte、HP、MSIが発売します。価格は4,999ドルから。64GB版はパートナー各社のみの販売で、NVIDIA自身は扱いません。
同じ発表では、NVIDIA RTX Spark搭載のWindows PCをAcer、ASUS、Dell、HP、Lenovo、Microsoft、MSIが今月から発売することにも触れています。





