血圧が測れるスマートウォッチHUAWEI Watch Dレビュー。バンドが膨らむ認可済ウェアラブル血圧計、オムロンの手首式と計測値比較

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山本竜也

20年務めた会社を辞めて、ガジェットなど好きなことをブログなどに書いて生きています。

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血圧が測れるスマートウォッチHUAWEI  Watch Dレビュー。バンドが膨らむ認可済ウェアラブル血圧計、オムロンの手首式と計測値比較
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ファーウェイ・ジャパンが、血圧を測定できるスマートウォッチHUAWEI Watch Dを6月14日に発売します。価格は6万280円。


従来から Galaxy Watchなどの一部のスマートウォッチでは、心拍センサーを応用して血圧の近似値を測定可能でした(日本では許認可の問題で機能をリリースしていません)。しかし、定期的に一般的なカフ式の血圧計を使ったキャリブレーションが必要であり、あくまでも簡易的な機能です。

これに対してHUAWEI Watch Dはマイクロポンプを搭載しており、手首に巻いたバンドを膨らませて血圧を測る一般的な方式です。日本で血圧計としての管理医療機器認定も受けており、スマートウォッチでありウェアラブル血圧計でもあるデバイスといえます。

スマートウォッチとしても利用できるHUAWEI Watch D

四角いディスプレイの外観は、ぱっと見ではHUAWEIのスマートウォッチWATCH Fitシリーズに似ています。ディスプレイは1.64インチのAMOLEDで、ウォッチフェイスの変更なども可能。時計表示だけになりますが、常時表示にも対応しています。

側面には、HomeボタンとHealthボタンの2つを搭載。Healthボタンの動作はデフォルトでは血圧計が起動するようになっていますが、他の機能に割り当てることもできます。

裏面には他のHUAWEIスマートウォッチと同等の光学センサーを搭載しているので、心拍数はもちろんのこと、血中酸素レベル(SpO2)や皮膚温度、睡眠、ストレスモニタリングに対応しています。

皮膚温度の計測はHUAWEIのスマートウォッチでは上位モデルしか搭載しない機能。一方、睡眠モニタリングのTruSleepは最新モデルが搭載する3.0ではなく、HUAWEI WATCH Fitと同等の2.0です。

スマートウォッチとして、一通りの機能を備えています

各種ワークアウトにも対応しており、ウォーキング、ランニング、エリプティカル、ローイングは自動検出も行えます(デフォルトでは無効)。GNSS(全球測位衛星システム)測位機能も備えているので、ウォーキングやランニングなどは屋外でのワークアウトはルートの記録も可能です

血圧測定に対応

HUAWEI Watch Dの一番の特徴である血圧測定ですが、まずは簡単な仕組みから。一般的なスマートウォッチと違い、ベルトの内側に空気で膨らむカフ(エアバッグ)が追加されています。

ベルトとカフの2重構造

ベルトとカフは、手首のサイズに合わせてLとMの2種類が同付属しており、簡単に付け替えが可能です。

時計やスマートウォッチのベルトの締め付け具合は、緩めが好きだったりきつめが好きだったりと好みがあると思いますが、HUAWEI Watch Dの場合は血圧測定という目的のためピッタリとフィットするよう調整が必要です。

緩めやきつめでは血圧が正しく測れません

普段は緩めに着けておき、血圧測定するときだけきつく締め直すということもできなくはありませんが、留め具がいわゆるDバックルのようになっているので、都度調整するのはかなり面倒です。

ただ、着け心地自体は普通の時計やスマートウォッチと大差はありません。むしろカフの表面が布で覆われている分、快適な気もします。

肝心の測り方ですが、デフォルトではサイドボタンで起動する血圧測定アプリを開き、測定開始ボタンを押すだけです。ただし、いつでもどこでも気軽に測定できるわけではありません。

正しく測定するためには姿勢が重要で、立ったままでの測定はNG。椅子に座り手首を心臓の位置に持ち上げる必要があります。そしてもう片方の手で肘を抑えて、持ち上げた腕に余計な力が入らないように。正確な測定のためには、測る前に5分程度着席して心拍を整える必要もあります。

正しい計測姿勢

なんだか面倒な印象もありますが、こうした注意は一般的な血圧計でも必要です。座らなければいけませんが、他の血圧計とは違い常に身に着けていられるので、血圧計が置いてある場所に取りに行く手間がないのは便利でしょう。

計測精度が気になる人もいるかもしれませんが、医療機器として認可も受けていることもあり、ハードウェアとしての精度に問題はないはずです。測定誤差は ±3mmHg以内とのこと。

正直なところ、この程度の数値は腕の位置や座る姿勢などで簡単に変化してしまうので、ハードウェアとしての精度よりも、毎回正しい姿勢で測定することを心がけたほうがいいかもしれません。

一応、OMRONの手首式血圧計(HEM-6310F)でも測定してみた結果を記載します。計測値にズレはありますが、自宅での測定であれば、この程度は許容範囲でしょう。

計測した血圧データはHUAWEIヘルスケアで確認できます。週別、月別やすべてのデータの一覧表示もできるので、血圧手帳代わりにもなりそうです。ただ、データのエクスポートができないようなので、そこだけが心配な点ではあります。

サードパーティアプリにはなりますが、Health Syncなどのアプリを使うことで血圧データなどをGoogle FitやHealth Connectに同期はできます。念のためにこうしたアプリでデータを他にも保存しておいたほうが安心できそうです。

バッテリー持ちは公称で7日間。3日間ほど日中も含めフルで身に着けていましたが、バッテリー残量は60%だったので7日は問題なく持ちそうです。IP68の防水防塵なので、多少の雨や手洗い等で濡れる程度は問題ありません。

なお、充電は専用のワイヤレス充電ケーブルを利用します。

血圧計としての機能のために他を犠牲にすることなく、スマートウォッチとしても一通りの機能を備えてきたHUAWEI Watch D。日常的に血圧を測定している人でないと、思い立ったときにすぐに血圧を測定できる利便性は実感しにくいかもしれませんが、一時期、薬を飲みつつ血圧測定をしていた筆者からすると、かなり便利に感じます。

そろそろ血圧が心配になってきたという人には、健康管理も一緒にできるHUAWEI Watch Dはおすすめできるデバイスです。


《山本竜也》
山本竜也

20年務めた会社を辞めて、ガジェットなど好きなことをブログなどに書いて生きています。

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