中国テンセント『エルデンリング』のモバイル版を開発中?基本無料・アイテム課金のアプリの可能性(Reuters報道)

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Kiyoshi Tane

Kiyoshi Tane

フリーライター

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著書に『宇宙世紀の政治経済学』(宝島社)、『ガンダムと日本人』(文春新書)、『教養としてのゲーム史』(ちくま新書)、『PS3はなぜ失敗したのか』(晋遊舎)、共著に『超クソゲー2』『超アーケード』『超ファミコン』『PCエンジン大全』(以上、太田出版)、『ゲーム制作 現場の新戦略 企画と運営のノウハウ』(MdN)など。

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Image: FromSoftware

中国のテンセント・ホールディングスが、フロム・ソフトウェアの人気ゲーム『ELDEN RING』(エルデンリング)のモバイル版を開発しており、基本無料・アプリ内課金モデルになると米Reutersが報じています。

テンセントは世界最大手のインターネットサービスおよびゲーム企業。2022年9月には、『エルデンリング』を開発したフロム・ソフトウェアの株式16%を取得していました。

今回の報道によれば、テンセントはその年にプロトタイプを開発すべく、数十人から成るチームを立ち上げたものの、その進捗は遅々として進んでいません。

『エルデンリング』は2022年2月25日に発売。その約3週間後の3月16日には、世界累計1200万本、国内累計100万本を突破したことを発表。さらに翌年2月には2000万本の大台を超えており、テンセントが本作に注目するのも頷けることです。


もともと『エルデンリング』は買い切りゲームであり、DLC『Shadow of the Erdtree』を発表済みですが、発売時期も未定。今のところ追加の課金要素は、一切ありません。


しかし、テンセントはモバイル版『エルデンリング』を大ヒットゲーム『原神』のような「基本無料、アプリ内課金のゲームにしたいと考えている」との関係者の話をReutersは報じています。

これが本当だとすれば、最初に1回だけお金を支払えば完全なゲーム体験が楽しめる原作とは、ゲームデザインから違ってきても不思議はありません。

おりしも数日前、テンセントはスクウェア・エニックスの人気ゲーム『Nier(ニーア)』モバイル版の開発を中止したと報じられたばかりです。その理由の1つは、高額な開発費や権利取得の費用を考えると、納得のいくマネタイズモデルを探すのが難しかったことだと匿名の関係者は語っていました。

もしもモバイル版『エルデンリング』が完成したとしても、中国政府はゲームに関する規制につき方針が一貫しない傾向もあり、その影響が及ぶ可能性もありそうです。下記のオンラインゲームに関する包括的な規制の草案も、市場に大きな混乱を招いた後に、ウェブサイトから削除していました



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《Kiyoshi Tane》
Kiyoshi Tane

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フリーライター

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著書に『宇宙世紀の政治経済学』(宝島社)、『ガンダムと日本人』(文春新書)、『教養としてのゲーム史』(ちくま新書)、『PS3はなぜ失敗したのか』(晋遊舎)、共著に『超クソゲー2』『超アーケード』『超ファミコン』『PCエンジン大全』(以上、太田出版)、『ゲーム制作 現場の新戦略 企画と運営のノウハウ』(MdN)など。

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