小島監督の新作『OD』発表。Xboxクラウド技術活用の「全く新しいメディア」、ジョーダン・ピール監督ほかクリエーターとコラボ

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Kiyoshi Tane

Kiyoshi Tane

フリーライター

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著書に『宇宙世紀の政治経済学』(宝島社)、『ガンダムと日本人』(文春新書)、『教養としてのゲーム史』(ちくま新書)、『PS3はなぜ失敗したのか』(晋遊舎)、共著に『超クソゲー2』『超アーケード』『超ファミコン』『PCエンジン大全』(以上、太田出版)、『ゲーム制作 現場の新戦略 企画と運営のノウハウ』(MdN)など。

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小島監督の新作『OD』発表。Xboxクラウド技術活用の「全く新しいメディア」、ジョーダン・ピール監督ほかクリエーターとコラボ
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小島監督こと小島秀夫氏は、ビデオゲームの祭典「The Game Awards 2023」(TGA2023)の壇上で、新作ゲーム『OD」を開発中だと明らかにしました。

ソフィア・リリス(『ダンジョンズ&ドラゴンズ/アウトローたちの誇り』)やハンター・シェイファー(『ユーフォリア』)、ウド・キア(『『悪魔のはらわた』)を起用し、すでに予告トレーラーも公開しています。

異色ホラー映画『NOPE』や『ゲット・アウト』『US』で知られるジョーダン・ピール監督も小島監督と共に登壇し、「OD」開発でパートナーシップを締結したと明らかに。

ピール氏は「メタルギアソリッド」をプレイして育ったと語りつつ小島監督にリスペクトを示し「この男がここで作り上げようとしているものは、他のどんなゲームとも違う」とも語っています。

また、今作は様々なストーリーテラーをパートナーに迎え(小島監督は「アベンジャーズ」と表現)、それぞれの恐怖を描くと発表しています。

小島監督は「OD」発表に際し、公式リリースで「私たちはXbox Game Studiosと協力し、Xboxクラウド技術を用いた、非常にユニークで没入感のある、全く新しいスタイルのゲーム、いや ”新しいメディア” の創造に挑戦しています。この作品はゲームであり、同時に映画でもあるのです」とコメントしています

すなわち「OD」は、小島監督の率いるコジマプロダクションとXbox Game Studiosとの共同開発。両社がXboxクラウドゲーミング技術を使った新作に取り組んでいることは、昨年6月のXBOX & BETHESDA GAMES SHOWCASE 2022にて発表済みです。

ただし、その場で小島監督は「まったく新しいゲーム」「ずっと作りたかったもの」とぼかした説明をするだけでした。

その発表に先立ち、両社が「デス・ストランディング」のマーガレット・クアリーが主演するホラーゲーム「Overdose」(過剰摂取)開発に取り組んでいるとの噂話もありました。なお、今回のティザー動画にはクアリーの姿はありません。

また、かつて小島監督はGoogle Stadiaとクラウドネイティブなゲーム開発に取り組んでいたものの、そちらが破談となり、マイクロソフトと再交渉したとのリーク情報も伝えられています。Googleと小島監督の間には、色々あった可能性があります。


小島監督は「僕は誰もがやったことがない斬新なことに挑戦することが非常に大好き」「これはもちろんゲームですが、ある種の映画でもあって、新しいメディアになるかもしれない可能性を秘めたものです」と抱負を語っています。

「OD」はホラーゲームになる模様ですが、小島監督が手がけながら短期間だけPS4向けに配信された『P.T.』の精神的な継承作品になるのかもしれません。

《Kiyoshi Tane》
Kiyoshi Tane

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著書に『宇宙世紀の政治経済学』(宝島社)、『ガンダムと日本人』(文春新書)、『教養としてのゲーム史』(ちくま新書)、『PS3はなぜ失敗したのか』(晋遊舎)、共著に『超クソゲー2』『超アーケード』『超ファミコン』『PCエンジン大全』(以上、太田出版)、『ゲーム制作 現場の新戦略 企画と運営のノウハウ』(MdN)など。

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