ソニー「aiboの里親プログラム」を開始。役目終えたロボット犬を医療・介護施設で役立てる引き取り制度

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Munenori Taniguchi

Munenori Taniguchi

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ソニーが、ロボット犬『aibo ERS-1000』を対象とする「aiboの里親プログラム」を開始すると発表しました。

2018年に発売されたaibo ERS-1000は、購入時にアプリやクラウド間でデータをやりとりし、学習機能やデータバックアップ、メンテナンス情報の管理などを行うための「aiboベーシックプラン」への加入が必須でしたが、「里親プログラム」ではこのプランの契約期間が満了し、その役目を終えたaiboを寄付の形で回収し、このロボット犬の活用を望む里親(医療機関や介護施設など)へ引き渡すことを目的とします。

もちろん、最低3年間のベーシックプランの期間を経たロボット犬は、個体によって経年劣化や何らかの不具合も発生している可能性があるため、プログラムでは必要な治療(メンテナンス)を行ったうえで、里親のもとへ引き渡すことになるとしています。ただし、引き取ったaiboはその「状態によっては、他のaiboの治療に役立てる」場合もあるとされており、要するに部品取りに回される場合もあります。

また、aiboの里親となる施設や団体には、以後のaiboの治療や、これまでのオーナーと同等のサービスを提供するため、有償での引き渡しになります。

ソニーは、里親プログラムについて、やむを得ない事情からaiboを手放すことになったオーナーから、そのaiboの行く末について多くの相談があったことと、医療や介護、教育などの分野で活用のニーズが高まっており、両方の希望に応え、「aiboをより持続可能なものにする」ためにこの取り組みを始めることにしたと述べています。

aibo ERS-1000は、様々なセンサーによってオーナーの音声やタッチに反応するように作られており、オーナーの家族を認識するためのカメラを、鼻の部分に備えています。また周囲環境の様子や人との関係により、aiboは日々学習して、よりオリジナルな個性とでも言えるような動作パターンを獲得するようになっています。

医療機関の入院患者や、介護施設の入居者といった、本物のペットとのふれあいができない人たちにとって、aiboは安全かつ清潔な、代替ソリューションと言えるでしょう。もしかしたら、あとは押し入れにしまい込まれて充電もされずに余生(?)を過ごすだけだったかもしれないaiboにとっても、このプログラムは良い試みかもしれません。

すでにaiboの寄付の受付は始まっており、予定数に達ししだい、受付は終了予定。第1期の里親募集は、2023年12月頃に開始予定です。


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《Munenori Taniguchi》

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