Technics「EAH-AZ100」が届ける”ありのまま”の音について語る

テクニクスは、8月2日に東京・big turtle STUDIOSでワークショップ&リスニングイベント「Listen to the Emotion by Technics」を開催。ブラックミュージックを基調とする都会的かつメロウなサウンドで、音楽シーンに独特の存在感を放つマルチプレイヤー・TENDRE氏と、そんな彼の音源制作にデビュー当時から長年にわたって携わるレコーディングエンジニア・yasu2000氏を講師に迎え、東放学園音響専門学校の学生を対象に、楽曲制作の過程や音作りへのこだわりを紐解くワークショップおよび、テクニクスの完全ワイヤレスイヤホン「EAH-AZ100」を使用した試聴体験イベントを行いました。
https://www.youtube.com/watch?v=w95foz1OlKU
ワークショップでは、TENDRE氏が普段の制作環境や楽曲制作についてトーク。制作の具体的な作業の進め方については、2018年に発表した1stアルバム「NOT IN ALMIGHTY」収録曲の「DOCUMENT」を教材としてピックアップし、エンジニアリングを手がけたyasu2000氏とともに当時の制作過程を振り返りました。

ワークショップ&リスニングイベント「Listen to the Emotion by Technics」の模様。

自身の楽曲制作のスタイルについて説明するTENDRE。
2人は完成版ミックスのみならず、楽器別のパラデータを単独あるいは複数で鳴らしながら、楽曲に込めた想いや細かなエフェクト処理の狙いなどを惜しみなく開示。「ベースは“主人公の友達”みたいなイメージ」「シンセサイザーのアルペジオの部分ではキラキラしすぎない、晴れてる日の部屋の木漏れ日みたいな雰囲気を出したくて」「クラップは生で録音すると温度感とグルーヴ感が全然変わってくるので、打ち込みとのバランスを探りながら入れた」など、1個1個の音に込めた意図を語りました。TENDRE氏が思い描いたイメージとそれを音で実現させるyasu2000氏のこだわりに触れ、学生たちは目を輝かせながら興味深そうにPro Toolsの画面に見入りました。

Pro Toolsの画面を参照しながら、音作りに込めた意図を説明するTENDREとyasu2000。
そんなクリエイター目線の解説を踏まえ、ここで改めて「EAH-AZ100」(以下、AZ200)を使用して「DOCUMENT」をフルサイズで試聴する流れに。1つの音源を低遅延かつ高音質でシェアできるBluetoothの次世代ブロードキャスト規格・Auracastを用い、全員の装着するAZ100に同一音源が同時ワイヤレス送信されました。この技術は公共施設のアナウンスや映画館、劇場などでも活用されており、今後さらなる普及が見込まれています。
yasu2000氏はAZ100について「磁性流体が使われているだけあって、低域のメリハリが素晴らしい。僕がこだわったキックとベースの分離感がよく再現されています」と所感を述べ、TENDRE氏も「ミュージシャンが本来届けたい音に忠実で、ふくよかな印象です。フラットすぎず、曲のよさを引き出してくれる。これで自分の曲を聴くとうれしい気持ちになりますね」と好感触を示しました。

「EAH-AZ100」を使用しながら「DOCUMENT」を試聴するTENDREとyasu2000。

Auracastを用いた「EAH-AZ100」の試聴体験の模様。

質疑応答の模様。

質疑応答の模様。
<主な参加者の感想>
・アーティストさんやエンジニアさんに実際にお話を聞く機会はなかなかないので、とても貴重な経験になりました。
・AZ100はノイズキャンセルをかけたままでも耳や頭に圧迫感が少なく、うれしかった。
・“音楽”を楽しめるイヤホンだなと感じました。
・分離がよく定位もわかりやすい。リアルな音なので制作にも使えそうな感じだなと思いました。
・パンニング(音の定位を左右に移動させること)の意図なども聞いたうえで試聴をしたので、「あ、このことを言ってたんだな」と気付けた。
・シンセサイザーやエレクトリックピアノの位相感(音の広がりや奥行き、位置関係)やフェイザー(音にうねりを加えるエフェクト)の効果などを、このイヤホンはよく出してくれる。それでいてボーカルが聴きやすい。

Auracastを用いて「EAH-AZ100」で「DOCUMENT」を試聴する参加者。

Auracastを用いて「EAH-AZ100」で「DOCUMENT」を試聴する参加者。
<TENDRE&yasu2000コメント>
・ワークショップの感想
TENDRE 「DOCUMENT」はこのbig turtle STUDIOSで作った曲の中でもかなり初期の曲ではあったので、それをyasuさんと一緒に聴き返すのがすごく新鮮で、懐かしい気持ちになりました。作った当時の気持ちや今の感覚を学生の皆さんと共有できたのもよかったですし、何か新しいものにつながっていったらいいなという喜びを感じながら、ワークショップを楽しんでおりました。
yasu2000 最初は学生さんたちに何が伝えられるかなと思ってたんですけども、音作りにおける「なぜそうするのか」みたいな部分を、今回を機に探求してもらえたらなという思いがありました。いい言葉が言えたかどうかはちょっとわからないですけど(笑)、制作する音にはすべて意味があるということは伝えられたと思うので、そこはよかったかなと。

左からTENDRE、yasu2000。
・「EAH-AZ100」の印象
TENDRE ローは感じつつも大きな脚色は感じなかったのですごくフラットに使えるイヤホンだという印象がありました。自分好みの音楽を探るのにすごく向いているなと。テクニクスさんがおっしゃっている「作り手の想いやこだわりをありのまま届ける」というメッセージは、そう思ってくれること自体がすごくうれしいですし。単純に言ってしまえば、音像の捉え方というんですかね。レンジ感であったり、音の分離感であったり……自分が聴こえてほしい楽器の音が、そのポイントでちゃんといい具合に鳴ってくれる。AZ100はそこの分離感がすごく心地よく、違和感なく聴けたのがすごくよかったです。
yasu2000 僕はまず「ローがわりと強調されてるイヤホンだな」という印象があったんですけども、そのローの分離がよい。キックとベースの分離感がわかりやすいところを僕はすごく高く評価しています。それと同時に高域の解像度もすごくあるので、例えばボーカルと楽器で異なるリバーブをかけた場合の違いなどがわかりやすいなと感じました。


Technics「EAH-AZ100」
■プロフィール
TENDRE(テンダー)
ベース、ギター、鍵盤、サックスなどを演奏するマルチプレイヤー・河原太朗のソロプロジェクト。2017年12月にTENDRE名義でのデビューEP「Red Focus」を、2018年10月には1stアルバム「NOT IN ALMIGHTY」をリリースした。2021年4月にシングル「PIECE」にてEMI Recordsよりメジャーデビューを果たし、同年9月にメジャー1stアルバム「IMAGINE」をリリース。2025年10月にはアルバム「TENDRE」を発表し、リリースを記念したライブツアー「ONE-MAN TOUR 2025 "GRATEFUL DAYS"」を全国5都市で行った。
TENDRE
https://tendre-jpn.com/
yasu2000(ヤスニセン)
1999年、DJとして単身でアメリカ・ニューヨークへ渡る。現地でサウンドエンジニアに興味を持ち、Institute of Audio Research(I.A.R.)で学ぶ。卒業後はブルックリンのブッシュウィックスタジオに2年間在籍し、ニック・ハードのアシスタントも務める。2005年に帰国後、origami PRODUCTIONSのハウスエンジニアとして活動。これまでに、あいみょん、Original Love、TENDRE、U-zhaan、WONK、YONA YONA WEEKENDERS、luvなど、ジャンルや世代を問わず幅広いアーティストの作品制作に携わっている。
yasu2000
https://bigturtle.info/engineer/
■「Listen to the Emotion by Technics」
主催:パナソニック株式会社
運営:株式会社ナターシャ
実施日時:2026年8月2日
会場:big turtle STUDIOS
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